"If you were gay"
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「もし君がゲイだったら」 |
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人はなぜ大学2年になると、旅に出たくなるのでしょう。ぼくの行き先はヨーロッパでした。いろんな人に出会ったけど、日本ではあまり出会わないタイプの1つはゲイの人たち。パブで酒を飲んでいて隣のおやじとうっかり仲よくなると、尻を触れれたりする。日本人は実年齢より若く見られるそうで、彼らにはそれなりに人気があるようです。 その日ぼくはパリのユースホステルの一室にいました。現地のお嬢さんと仲良くなったのもつかの間、夜中に部屋をたたき出され、仕方なく昨日までいたユースに電話。すると、そんな時に限って2人部屋しか開いていないとのこと。普段ならぼくはドミトリーを選びます。安いし、2人きりよりむしろ安全だと思うから。でも、今は贅沢を言える状態じゃない。11月のパリの夜中の気温は零度近く、メトロを乗り継ぎ、凍えながらユースにたどり着く。部屋へ行くと通路を挟んだベットの主は外出中。疲れていたぼくはそのままベッドにもぐりこみ・・・ たぶん真夜中。誰かがぼくに話しかける。 "Excuse me ...well, I am gay...." 声からすると年は若いようだ。彼は続ける。 「ぼくはゲイなんだけど・・・彼をこの部屋に入れてもいいかな?」 ぼくは眠いし疲れていたので、今思うと不適切な返事をしたように思う。 「君がゲイかどうかなんて知ったことじゃない。なんでもいいから、とにかくぼくを寝かせてくれ」 明確に拒否すべきだったんだろう。ぼくの言い方を好意的に解釈した彼らは隣のベットでメイキンラヴ。ウトウトしたのもつかの間、彼らの声は次第に大きくなっていく。 「オー!イェイ!」 「オー!イェイ!じゃねえええぇぇ!」 叫ぶ体力も、もちろん気力もありません。毛布を頭までかぶるうちに、やがてぼくは熟睡。 翌朝目を覚ますと、隣のベットには幸せそうな寝顔の少年達。たたき起こして文句を言う時間はありません。急がないと、ドイツ行きの電車に乗り遅れてしまいます。 |
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Highlights |
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ROD Aah, an afternoon alone with my favorite book, "Broadway Musicals of the 1940s." No roommate to bother me. How could it get any better than this? |
ロッド: お気に入りの本「1940年代のブロードウェイミュージカル」を片手に、独りきりで過ごす午後のひと時。 邪魔をするルームメイトもいない。 これ以上素晴らしいことが あるだろうか? |
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4曲目(CDではTrack3)ともなれば、そろそろ作者の手口がわかってくる頃でしょう。そう。ロッドの幸せな時間が、そう長く続くはずはないのです。
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